聴覚障害は目に見えない障害だ。ここ数年スイスのろう者は、そんな自分たちの存在や意思を伝える手段である手話をもっと世間に知ってもらおうと、地道な活動を行っている。 街頭にスタンドを立てて手話を広く紹介するといった草の根運動のほかに、1990年代半ばからは連邦基金 ( SNF ) の支援を受けたさまざまなプロジェクトも進行中だ。 日常用語3000語を収録したCDはすでに作成済みだが、普段あまり使わない専門用語は、まだまとめられていない。このプロジェクトでは、2007年9月から2008年8月まで経済用語、そしてその後の1年間で食物栄養に関する専門用語が収集される予定だ。職業実習生や職業訓練校の教師、職場で実習生を指導する責任者などが利用対象者で、聴覚障害者の語彙 ( ごい ) を増やし、これまでよりもより詳しく内容を理解できるようにすることが目的だ。 自然に生まれ、移り変わることば 14人からな