「臓器売るか、マグロ漁船乗るか」 金融ブラックの債務者がこわい人に脅される際の常套文句である。 素人がマグロ漁船に乗せられて逃げようにも逃げられない遠海で長期間にわたりマグロと格闘させられるなんて、体で借金を返すイメージとしてはこれ以上鮮やかなものもないだろう。だからこそ、“マグロ漁船”は、都市伝説の中でも定番アイテムになっている。その話の中身も「世界中から同じような奴隷が集まっていた」「中ではあんぱんを1000円で売っていた」などいろいろなパターンがあり面白い。 ところがこれらに異を唱える人物がいる。 実際にこの“マグロ漁船”業務に関わったという裏仕事師の佐久間氏(仮名、35歳)だ。「本当のマグロ漁船というのは、借金のかたに罰として働かされるのではなく、その金融ブラックに船員保険を掛けて、海から突き落として殺してしまうのです」 なんと恐ろしいことか。確かに「そもそも漁師でもない奴を雇って