日本共産党の志位和夫委員長が八日の衆院予算委員会でおこなった基本的質疑を紹介します。 貧困の根源に人間らしい雇用の破壊――労働者派遣法改正は緊急の課題 志位和夫委員長 日本共産党を代表して、福田総理に質問いたします。派遣労働の問題を中心に、総理の見解をただしたいと思います。 この間、「構造改革」の名ですすめられた政策のもとで、国民のなかに深刻な貧困と格差が広がり、多くの国民が「暮らしの底が抜けてしまった」ような不安と危機のもとにおかれております。貧困と格差が拡大した原因はさまざまですが、その根源には人間らしい雇用の破壊があります。なかでも派遣労働を合法化し、あいつぐ規制緩和をくりかえしてきたことは、雇用の不安定化、労働条件の劣悪化の中核をなす大問題だと考えます。 派遣労働者は三百二十一万人に急増し、うち登録型派遣――派遣会社に登録して仕事があるときにのみ雇用されるというきわめて不安定な状態