昨日、南山大学法科大学院で、かの著名な藤山雅行裁判長が講演をされた。 事前の準備段階で、加藤良夫弁護士が聴衆の集まりを心配されていたが、杞憂もいいところで、80人教室に入りきれずに補助椅子を用意することになった。まあ大体現在の在校生に限っても入りきらないのだが、外部にも細々とながら公開していたので、当然といえば当然である。 講演の演題は「裁判所からみた医事関係訴訟」 東京地裁医療集中部におられる藤山部長だけに、現場のナマの話がビビッドに伝わった。 特に藤山部長が何度も強調されたのは、レベルの高い解決を目指すべきだということである。 構造的情報偏在(という言葉は藤山部長は使われなかったが)の典型である医療事故訴訟では、原告患者側に証明責任がある事項について被告医師側に情報が集中し、それを積極的に明らかにしていかないと、よく分からないまま終わりということになる。被告医師側が、原告側の主張は特定