社会学者・宮台真司さんの著書の中で、わたしがもっとも影響を受けた一冊「終わりなき日常を生きろ」。そこには「さまよえる良心」と「終わりなき日常」という2つのキーワードが語られている。いわば、それは、80年代半ばから今日まで延々と続く「漠然とした不安」という日本社会の克服しがたい病理のようでもある。今から13年前に書かれたこの本で、宮台さんはすでに「システムに依存して生きることの危うさと愚かさ」を暗に予言している。—終わらない日常を生きるとは、スッキリしない世界を生きることだ。何がよいのか悪いのか自明ではない世界を生きることだー「終わりなき日常を生きろ」より抜粋)。原発、放射能、エネルギー、経済、生活・・・と、今、わたしたちはまさに何をどう考えるべきか自明ではないどころか、学者も政治家も専門家も誰も正しい答えなどわからない現実の渦中にいる。だからこそ今、聞いてみたい。わたしたち一人一人が持つべ