中国の上海料理で用いられる揚げ麩は丸いが、油麩はフランスパンに似て細長い形状をしているのが特徴である。 まず小麦粉に含まれるたんぱく質であるグルテンを練り上げて棒状にし、食用油で揚げる。揚げると膨らんでくるが、このときカッターなどで長軸方向に切れ目を入れて膨らみ方をコントロールし、きれいな細長い形状に作り上げる。 一般的に煮物や味噌汁の具として用いられるが、登米市登米町では「油麩丼」として食する方法が一般に浸透し、名物化している。 油麩のルーツは精進料理である。登米地方では昔、お盆に精進料理を食す風習があった。その精進料理でタンパク源としてグルテンを油で揚げ、コクを持たせた油麩が誕生した。よって、その昔は夏季限定の季節食品であった。また、登米地方では油麩を製造する事業所が数件あり、揚げ方の度合いなどが異なるためそれぞれ個性が違う製品になっている。 なお「仙台麸」の呼称があるが、平成10年に