「20代の若手アニメーターの平均月収は月9万円」「3年以内の離職率が9割」――こうしたアニメーター業界の厳しい状況を改善すべく、立ち上げられた「アニメーター寮」があります。なぜ若手アニメーターに救いの手を差し伸べるのか、その支援活動や、若手アニメーターが今何を感じているのかを取材しました。 「アニメーター寮」はその名の通り、若手アニメーターだけが利用できる専用の寮。NPO法人「アニメーター支援機構」が東京・杉並区にある一軒家と荻窪のマンションを寮として運営しています。寮内では業界歴3年目までの若手アニメーターたちが共同生活をしています。 寮生の田中 正晃さんは国立・筑波大学芸術専門学群洋画コースで油絵を専攻後、アニメーターとして就職。現在は新人が担当する動画から原画マンにスキルアップして2年目、業界歴は3年目です。 「自分の作品だといえるものを作りたい」 アニメーターの田中 正晃さん ――