いまや新聞記者を目指す学生でも、ニュースはネットで流し読みというのが珍しくない。むしろ珍しいのは、いまどき新聞記者を目指す学生のほう。読者に捨てられた新聞は、ついに紙まで捨てるのか。 読者は損をしていたのですか 3月23日、いよいよ日経新聞「電子版」が創刊された。創刊当日は駅などで「本日解禁」と題したパンフレットをバラ撒き、翌24日の日経紙面にも、「START! Web刊」という見開き全面広告が躍った。 「もうひとつ日経新聞をつくるような、決意。」 というキャッチコピーからは、日経首脳陣が、いかにこの電子版にかけているか、すがるような思いが伝わってくる。 「Web刊」と名付けられれたこの電子版のウリを、パンフレットや全面広告から簡単に紹介しておこう。 まず第一が、ネットならではのリアルタイム速報。全面広告ではこう謳(うた)っている。 「情報の入手が遅ければ、つまり、知らなければ、損をするこ