文/柿川鮎子 青く澄みきった秋空を、真っ白いサギが切り開くように飛ぶ姿を見ると、気持ちがふっと軽くなりますよね。刈り入れの終わった田んぼに、ぽつんと一羽のサギというのも、実に絵になる風景です。 サギは漢字で鷺と書き、美しいあるいは清々しいという意味をもつ「さやけし」からつけられた名前だという説が有力です。古くから人の生活の近くにいたため、平家物語で五位の位を賜ったゴイサギのエピソードや、和歌などにも多く詠まれてきました。姫路城には白鷺城という美しい呼び名が付いています。 さて、この白鷺城という名前にもあるように、われわれ日本人は色の白いサギを「シラサギ(白サギ)」と呼んでいます。でも実は、正式な種名としてシラサギという鳥はいません。ダイサギ、チュウサギ、コサギなどの白色のサギの総称としてシラサギと呼んでいるだけです。シラサギという名前の鳥は、いないのです! どうしてこういうことになったのか
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