まつりのハイライトで400年余りの伝統を持つたこ揚げ合戦にかかわる業者や自治会が「誰が決めたのか」と中止決定に至る過程を問題視しているほか、地元経済界では過剰な自粛ムードによる経済への影響を懸念する声が根強い。一部にはたこ揚げを強行しようとする動きもあるため、市などで組織するまつり本部は神経をとがらせている。 浜松まつりは、例年5月3〜5日に行われ、約170万人が訪れる一大イベント。遠州灘に面した中田島砂丘(同市南区)の広場で子供の健やかな成長を願う大だこが各町会(自治会)単位で揚げられるほか、中心市街地で御殿屋台の引き回しなどが行われる。中でも、たこ揚げは江戸時代以前から続いてきたとされるまつりの中核イベントで、今年参加を予定していた174町会の大半は半年以上も前から準備を重ねてきた。 市や自治会連合会、浜松商工会議所など4団体で作るまつり本部が開催中止を決めたのは、大震災から1週間後の