シネマライズで『秒速5センチメートル』観てきました。この作品に関しては(というか、新海誠作品すべてに関して)、言いたいことが山ほどあるので、忘れないうちに書き残しておきます。ネタバレ注意。 『ほしのこえ』『雲の向こう、約束の場所』と観てきて、新海誠監督は、1つ1つのカットの完成度を高めるということに関してだけ気を遣い、カットを繋ぐ方法に関しては極めて無頓着なのではないか、と感じていました。新海作品ではパンの多用(殊にパンアップ)がしばしば指摘されますが、パンというのは風景をパノラマ的に見せる効果があります。*1風景の描きこみを身上とする新海作品にとってはパンは不可欠の演出ですが、それにしても多すぎる。重要なシーンでも、さして重要でないシーンでも同じようなパンが見られます。これは単純に、作品の「流れ」を重要視していない(もしくは重要性に気付いていない)、ということでしょう。ウィキペディアの