直截(ちょくせつ)。それが李琴峰さん(31)から受けた強い印象だ。「彼岸花が咲く島」で第165回芥川賞を受賞した台湾生まれの李さん。日本在住8年の作家として日本語で多様な物語を紡ぐ一方、ツイッターなどで日本の社会や政治の状況にも切り込んで歯に衣(きぬ)着せぬ発言をし、時にインターネット上で攻撃の的になる。それでも、言うべきことは言おうという姿勢は堅固だ。その背景にどんな考えがあるのか。電話インタビューで聞いた。【和田浩明/デジタル報道センター】 外国人の政治的発言への攻撃は「差別」 ――SNS(ネット交流サービス)の日本語圏では、外国人や外国ルーツの人たちが日本の「政治」に触れると激しい批判を浴びることがあります。 ◆SNS上で政治に関わる発信をすると、「外国人なのにそういうことを言うな」と言ってくる人はいます。差別的発言で許されないと思います。私の発言に同意しないけれど、それにきちんと反