ちょっと自慢話を聞いてもらえませんか。 このあいだ、○○さんと仕事したんです。ええそうです、よくご存知ですね、そんなに知名度はないんだけど、僕は昔からとても好きで、彼の書いたものはすべて読んでいます。雑誌に少し書いただけのものも追っている。若いころには「こういうのって恋愛みたいなもので、そのうち醒めるんだろうな」と思ってたんですけど、いまだに好きです。 他にも好きな作家はいるけれど、そういう感情がずっと続いたことはないな。○○さんが特別なんだ。 そうですか、あなたも○○さんの著作を読んでいらっしゃいますか、嬉しいなあ。 いや、本業で○○さんの本を担当したのではないんです。僕は編集者ではありますが、会社では違う分野の本を作っていて、○○さんは、うちの会社で書かれている方ではないですし、接点はないんです。○○さんとした仕事は、いわば課外活動です。うちの会社は副業OKでして、外で本を作ってもかま