「共同保存図書館設立を」 収容能力を超えた本の保存対策 2006年11月24日 収容能力を超えた本をどのように保存するか――全国の図書館が頭を痛める問題を前に、東京・多摩地域の元図書館長らが加わる市民グループでは、自治体の枠を超えて必要な本を共同で保存し利用する共同保存図書館構想を提唱している。市町村共同の本格的な保存図書館は日本では例がない試みで、「本の保存問題で悩む他地域の図書館のためにもぜひ実現したい」と協力を呼びかけている。 この市民グループは「NPO共同保存図書館・多摩」。理事長は元調布市立図書館長の座間直壮さんで、理事は元図書館関係者や、和光大教授の津野海太郎さんら8人。呼びかけ人には、作家の林望さん、筑摩書房専務の松田哲夫さんらが名前を連ねている。 構想が生まれたきっかけは、東京都による都立図書館の「改革」だ。情報サービスの推進などが打ち出される一方で、蔵書は都立図書館全体で