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ブックマーク / takarazuka-j.blog.jp (44)

  • 深い輪廻の物語。『眠れぬ雪獅子』レビュー : 宝塚ジャーナル

    2011年10月26日21:24 カテゴリOG公演レビュー 深い輪廻の物語。『眠れぬ雪獅子』レビュー 謝珠栄が率いるTSミュージカルファンデーションが公演中である。 今回の『眠れぬ雪獅子』はチベットの現在と過去を背景に、彼の地に伝わる「黒い帽子の踊り」の伝説を探りながら、「命と心」という謝珠栄ならではのテーマが、東山義久と伊礼彼方という若いスターを中心にパワフルに展開されている。 美しいターラ菩薩(保坂知寿)の歌声で幕が上がる。 舞台は1951年のチベット。旅芸人テンジン(東山義久)は都チャムドにやってくる。おどけた笑いを届ける一座が上演するのは、仏教を弾圧した王ラン・ダルマ(今井清隆)を843年に暗殺した僧侶ラルン(小西遼生)の話。 ラルンは「黒い帽子の踊り」の踊り手に混じって、ラン・ダルマを討ち仏教を救った。伝説を茶化して笑いをとるテンジンに、ドルジェ(伊礼彼方)は怒って上演をやめさせ

    深い輪廻の物語。『眠れぬ雪獅子』レビュー : 宝塚ジャーナル
  • 非日常世界を耽美的に表現。ミュージカル『ドラキュラ』 : 宝塚ジャーナル

    2011年08月31日12:51 カテゴリOG公演レビュー 非日常世界を耽美的に表現。ミュージカル『ドラキュラ』 フランク・ワイルドホーンの作曲で上演されたミュージカル『ドラキュラ』 の日版上演で、ドラキュラ伯爵を演じる和央ようかが男役で主演するのは宝塚退団後初ということで注目される舞台が、8月20日に幕を開けた。 石造りの大きな円筒形の装置のなか、美しい歌声が響いてくる。この奇怪な古城に弁護士・ジョナサン(小西遼生)が訪ねるところから舞台は始まる。 城の主ドラキュラ伯爵(和央ようか)のロンドン転居の手続きをするために来た彼を、伯爵自らが出迎えてもてなしてくれる。そのやりとりのなかで伯爵はジョナサンが見せた彼の恋人、ミーナ(花總まり)の写真に心を奪われる。そしてその夜、ジョナサンはドラキュラたちに襲われてしまう。 ロンドンに帰ったものの体調を崩したジョナサンを、恋人のミーナはかいがいしく

    非日常世界を耽美的に表現。ミュージカル『ドラキュラ』 : 宝塚ジャーナル
  • 中川晃教と大和悠河を中心に生き生きと若者群像『風を結んで』 : 宝塚ジャーナル

    2011年06月13日00:23 カテゴリOG公演レビュー 中川晃教と大和悠河を中心に生き生きと若者群像『風を結んで』 6月4日に日比谷シアタークリエで幕を開けた『風を結んで』は、謝珠栄らしいメッセージが、この現実だからこそひときわ切実に伝わってくるミュージカルである。 背景になるのは明治維新。時代が変わることで混乱の中に放り込まれた人間たちが、何をよりどころに明日へと踏み出せばいいのか、その煩悶と苦闘が描かれている。 オープニングは会津の白虎隊の戦いのダンスから始まる。 このシーンは白虎隊の若武者の全滅の悲劇を踊るが、やがて見えてくるドラマの筋への伏線ともなっている。 背景になるのは明治維新になってからの東京。 主人公は時代の変化で武士という身分を失った旗の子息、片山平吾(中川晃教)。 彼は友人の田島郡兵衛(藤岡正明)や加納弥助(小西遼生)とともに、ある娘を身売りから救おうとしたばか

    中川晃教と大和悠河を中心に生き生きと若者群像『風を結んで』 : 宝塚ジャーナル
  • 謝珠栄の世界を演じる中川晃教と大和悠河『風を結んで』稽古場ルポ : 宝塚ジャーナル

    2011年05月18日00:00 カテゴリ稽古場レポート 謝珠栄の世界を演じる中川晃教と大和悠河『風を結んで』稽古場ルポ クオリティの高いオリジナルミュージカルを、丁寧に作り続けている演出・振付家の謝珠栄。 彼女が率いるTSミュージカルファンデーションが、東宝と組んで製作する名作『風を結んで』が、6月に日比谷シアタークリエで上演される。 出演者は、中川晃教、大和悠河、藤岡正明、小西遼生、菊池美香という若々しいメンバーに、脇を固めるベテラン、山崎銀之丞、大澄賢也。 時代背景を明治維新後、新しい風が吹きはじめた明治9年からの1年間に設定して、熱い志や思いに生きた若者たちの青春を、爽やかに躍動的に表現する作品である。 この作品の稽古場が5月14日に報道陣に公開された。 物語は、慶応四年(1868年)8月から始まる。 会津藩白虎隊の士中二番隊42名は、夜明けと同時に起こった官軍の一斉射撃にさらされ

    謝珠栄の世界を演じる中川晃教と大和悠河『風を結んで』稽古場ルポ : 宝塚ジャーナル