坐禅蛙画賛 (ざぜんがえるがさん) 仙厓(1750 - 1837) 江戸時代 紙本墨画・墨書 40.3×53.8cm こちらを向いて、にやりと笑っている1匹の蛙。ちょうど坐禅をするような姿勢で日々を過ごしている蛙を題材に、禅のなんたるかを説いています。「坐禅して人か佛になるならハ」の賛文のとおり、坐禅という修行の形式にばかりこだわり、求道の精神を見失っているようでは悟りというものは一向に訪れることはないと説きます。ともすると形式ばかりにとらわれていた当時の弟子たちに向けて発せられた、仙厓の微笑ましくも手厳しい警鐘です。