自分の感情を信じられない女性たち 痴漢に遭えば、「その程度ですんでよかったね」「勘違いじゃないの? 冤罪ってこともあるんだよ」と言われ、女性を性的に誇張した広告を批判すれば「広告とあなたは関係ないだろう」「2次元に嫉妬するな」と言われ、日本女性の多くは自分の感情を信じられなくなっている。 不快を表明することはヒステリーで、男性の性欲を受け入れる(あるいは受け流す)のが、大人の女性の嗜みだとされている。だが、男性は女性の恐怖や不快を受け止めることはない。女性の胸元を強調したポスターへの批判が不愉快だと感じれば、批判した女性に対して、「ババアが何を勘違いしてやがる」と感情的にまくしたてることを、自分たちに許可している。これは一見してあきらかに不均衡である。 なおかつ日本は男性優位社会だ。首相以下多くの政治家は男性であり、企業の重役もテレビ番組の司会者も学校の偉い先生も家庭の大黒柱も、ほとんどが