童貞を捨てても何も変わらない、たいしたことないという言説が主流を占めているが、俺に関しては当てはまらなかった。 25という遅い初体験を済ませて、俺は変わった。圧倒的な自信を手に入れた。 女に声をかけて、デートの約束をし、口説いて、自宅に連れてきて、セックスする。 その一連の行動を習熟することによって、俺は変わった。 それまでの俺は、女が怖かった。敵わない相手だと思っていた。女は俺の自尊心を破壊し、蹂躙してくる敵だった。 だが、童貞を捨てることによって、女は敵じゃなくなった。 今なら言える。どんな女でも、俺は相手にできる。目に見えるすべての女が、俺の抱き女(だきめ)候補だ。 年上だろうと年下だろうと、結婚してようが彼氏がいようが、関係ない。 童貞を捨てて、俺のSNSやケータイの電話帳は意味合いが変わった。そこに載っている女は抱き女(だきめ)候補リストであり、抱き女(だきめ)候補ネットワークだ