井上尚弥に小林陵侑 そして中嶋一貴―。名前だけで、この3人の共通点を見いだした人はかなりのスポーツ通に違いない。そう、彼らはいずれも現役の「チャンプ」「チャンピオン」。多くの人から敬意を持って呼ばれる存在なのだ。 井上尚弥はボクシングの世界ボクシング協会(WBA)と国際ボクシング連盟(IBF)のバンタム級2団体の王者。小林陵侑はノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子で日本勢初の個人総合優勝を果たした。そして、中嶋一貴は6月16日に自動車レースの世界耐久選手権(WEC)の今季最終戦で伝統のルマン24時間を2連覇するとともに、WECの総合王者にも輝いてみせた。 ボクシングにスキージャンプ、そしてモータースポーツ。競技内容はもちろん、戦い方を始めとする競技の定義などもまるっきり違う。だが、この3人はそれぞれの競技世界で「王者」という呼称を頂く特別な人間であることに違いはない。日本