米国アンカレジのアラスカ野生生物保護センターで、オスのジャコウウシ同士が頭突きをしている。オスは繁殖期にメスをめぐって争う。(PHOTOGRAPH BY DESIGN PICS INC, NATGEO COLLECTIVE) 北極圏に生息する毛むくじゃらの巨大な動物ジャコウウシ(Ovibos moschatus)。この動物のオスは繁殖期になると、互いに頭からぶつかり合い、鋭い角で相手を突く。1頭の体重が360キログラム、突進するときの速さは時速48キロメートルに達するにもかかわらずだ。 その10~12年の寿命の間に、ジャコウウシのオスは約2100回も頭をぶつけることがあるという。ここである疑問が生じる。そんなに頭をぶつけて、脳が壊れないのだろうか? 「ジャコウウシやビッグホーン(オオツノヒツジ、Ovis canadensis)のように頭突きをする動物は、頭部の損傷に対して何らかの耐性がある
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