「幸せの秘訣は、何も起こらないことだ。」―いまこそ静かな情熱とことばに触れたい。『写真家 ソール・ライター』展。 2017.06.06 文:坂本 裕子 雪の中を歩くひとりの女性を上から撮った作品は、斜めに切り取られた白い道に足跡がグレーのグラデーションを作ります。色彩は傘の赤のみ。まさに一幅の浮世絵ようです。 ソール・ライター 《足跡》 1950年頃 発色現像方式印画 ソール・ライター財団蔵 ⒸSaul Leiter Estate 2006年、ドイツのシュタイデル社が出版した1冊の写真作品集が、世界に大きな反響を呼びました。写真家はソール・ライター。83歳にして「世界デビュー」を飾り、2013年に没した彼のことは、2015年に日本でも公開されたドキュメンタリー映画でご記憶の方もいるでしょう。彼の日本初の回顧展が、渋谷・Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中です。 1923年、ピッツバ
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