クラウドの実体はデータ・センターである。サービスを提供するためのサーバーやスイッチ,それらをつなぐネットワークを作るルーターは,すべてデータ・センターに集約されている。 これまでも,電子商取引などのWebサイト運営,ASP(application service provider)によるサービス,企業のサーバー集約といった用途の広がりとともに,データ・センターの活用が進んできていた。10年ほど前のデータ・センター設立ラッシュ後,いっときは供給過剰の状態に陥ったものの,この2~3年は各事業者がスペースが足りないと口をそろえるほど利用件数が伸びている。そして今後,“クラウド”という合い言葉とともに,データ・センター利用は一気に加速する。 重要なのはユーザーのニーズに応えられるだけのスペースやリソースと,それを安定的に運用できる堅ろうな施設を備えていること。データ・センターとしては当たり前の条件