「リース関連損失」――。大手自動車各社の2008年4〜6月決算発表で、聞き慣れない項目の損失計上が相次いだ。フォード・モーターは21億ドル、GM(ゼネラル・モーターズ)の金融部門GMACも7億ドル超の損失を計上。日系メーカーも例外ではない。日産自動車は420億円の引当金を積んだ。ホンダはリース残価にかかわる費用増加として通期250億円を計上、トヨタ自動車も残価損90億円を積んだ(各社の償却方法は異なる)。 米国ではおなじみのリース販売の仕組み 火元は米国だ。高額な耐久消費財であるクルマを即金で買う人はそう多くない。日本では分割ローンが一般的だが、米国ではメーカー側がクルマを所有したまま消費者に貸す「リース販売」もおなじみで、販売全体の約25%を占める。期間は3年間が一般的。ごく簡単に言えば、3年後の残存価格(残価)X円と想定し、本体価格からX円を引いた差額に金利などを加えた金額を月々36