ウクライナ東部ルハンシク州のクバニ村は、ロシアがウクライナで拡大して2年3カ月目に入った戦争の前線から100kmほど離れている。ウクライナ軍のほとんどの対人兵器の射程から十分外に位置するため、占領しているロシア軍にとってかなり安全な場所だった。 5月1日かその前日、クバニ付近の野外に大勢のロシア兵らが堂々と集まっていたのも、そうした安心感からだったのだろう。もしかすると数百人いたかもしれない兵士らは、訓練のために集合していたようだ。 だが、ロシア軍にとって問題になるものがあった。米国からウクライナに供与されたATACMS戦術弾道ミサイルである。精密誘導されるこのミサイルはモデルによっては射程が300kmに達し、内蔵している擲弾(てきだん)サイズの子弾を数百個から1000個近くばらまく。 ロシア兵らが白昼、クバニ付近の原っぱを公然とうろつく様子は、ウクライナ軍のドローン(無人機)によってかな
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