高級料亭の京都吉兆(京都市)は、食品衛生法に違反して結着剤で固めたブロック肉を「ローストビーフ」として販売したとして、自主回収を始めたことを明らかにした。 京都吉兆によると、対象は、「丹波ワイン」(京都府京丹波町)に製造委託した「京都吉兆 京都牛ロースト」(1万500円)。昨春以降、オンラインショップと、高島屋、大丸松坂屋、三越伊勢丹など七つの百貨店で計約5千個を販売。丹波ワインも約130個を販売したという。 ローストビーフは、食品衛生法にもとづき「特定加熱食肉製品」とされ、単一のブロック肉で作らなければならないが、結着剤で固めた肉を使っていた。 一連の食材偽装問題を受け、丹波ワインが今月21日に保健所に相談し、違反を指摘された。同社は「筋をとり食感や見た目をよくした肉を結合した」と説明。京都吉兆は「加熱殺菌に注意を払えば問題ないと考えていた。おわびします」としている。各百貨店は商品交換や