箱根駅伝のランナーにとって鬼門の一つでもある大田区の国道15号「蒲田踏切」が、2012年中に高架化されて完全に姿を消す。電車通過による足止めや、その後のデッドヒートなど、数々のドラマを演出してきた“難所”も1月2、3日の今大会で見納めとなる。(小谷毅彦) 箱根駅伝の往路1区と復路10区のコース上にあるのが蒲田踏切。ランナーが立ち往生するハプニングが起きるなど、駅伝ファン注目のポイントとして有名だ。 「スピードが乗ってきた時になぜ……」。01年に帝京大の走者で10区を走った村野真一さん(31)は、目の前で遮断機が下りるのを見て動揺した。前の走者に追いつき、さらに順位を上げようとしていたところで、「再び走り出すと足が重くて大変だった」と振り返る。 08年には、東海大のアンカーが線路に足を取られて転倒。足を捻挫し、途中棄権するアクシデントも起きている。村野さんは「10区は優勝争いやシード権確保で