日本人の涙 中国人の涙 2011年8月19日 東日本大震災が起きて3週間が過ぎた頃、中国に一時帰国した。 当時は中国のテレビでも連日、日本の大震災の模様を伝える特別番組が組まれ、その都度、私はテレビ画面の前から動けなくなった。番組スタートの前に流される音楽のさわりを耳にするだけで鳥肌が立つ。今日はどんなニュースが伝えられるのだろう。日本は大丈夫か。緊張、不安、心配、そして恐怖・・・ニュースが始まるまでのわずかな間にいつも体が汗ばむほどだった。 私が日本から戻ってきたと知ると、次から次へと知人が訪ねてきた。何年も会ってない人からも続々と連絡がはいる。 「良かったね、無事に帰ってこられて」 「日本はどうなっているの。東京は大丈夫?」 「地震の時、何をしていたの」 「大変だったね。ご馳走しますよ。明日にでも会いましょう」 矢継ぎ早に浴びせられる質問とねぎらいの言葉。そんな中に、必ずみんなが口にす