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ブックマーク / note.com/shibashibashi (2)

  • てきとうに暮らす日記 19|柴崎友香

    『きょうのできごと』を書いたのは、1999年のことだった。正確に言うと、5つの短編から成る『きょうのできごと』の1話目「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」を書いたのが1999年の確か4月で、それが初めて世に出たわたしの小説だった。原稿用紙でたった15枚の短編で(パナソニックのワープロで書いていた)、そのときはその1話だけだったのが、続きを書くことになり、その年の終わりまでに残りの4話を書き、単行が出たのは2000年の1月。わたしの1冊目の。 それから、ちょうど20年。行定さんから電話があったのは、1週間ほど前のことだった。今の状況でできることをやろうと思っている、と。 今日、その時間、わたしは友達とオンライン飲み会をやろうと約束していて、近所でお惣菜と度数が低くて甘い缶チューハイを買ってきて、画面越しに彼女と話しながら、その時間を待った。普段は家では飲まないので1か月以上お

    てきとうに暮らす日記 19|柴崎友香
    kamanobe
    kamanobe 2020/05/21
  • てきとうに暮らす日記 11|柴崎友香

    何日か前に、外国のニュース映像ではスーパーなんかでも2メートルあけて並んでるのを見るけど近所では見かけないと書いたのやけど、ドラックストアもスーパーもレジが透明ビニールシートでガードされ、並ぶ人が待つラインも表示されるようになった。間は50センチくらいかなというのは、日の店は狭いからしょうがないのやろうか。レジの人もビニール手袋をしてはって、レジ打ちにくいやろな、それでも不安やろうな、とバーコードのピッという音を聞きながら思う。 出かけるのを控えるようになって2か月、最小限しか出なくなって1か月半になる。もともと家で仕事をしていて、3日ぐらい一歩も出ないこともしょっちゅうで、長編の佳境に入っているとひと月人に会わないことだって何度もあったのだが、それでも今回のこの状況がしんどく感じるのは、自分以外の人が動いてくれてる世界じゃないからかなと思う。自分は家にいて誰にも会ってなくても、世の中が

    てきとうに暮らす日記 11|柴崎友香
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