2011年は――2009年も2010年もそうでしたが――翻訳ミステリが大変に豊作で困っています。 でも一作えらぶのなら―― 商売ぬきでジェイムズ・エルロイの『アンダーワールドUSA』です。 エルロイすげえ!と思ったのは社会人になってから出た『ビッグ・ノーウェア』の頃でしたが、以来、古今東西、自分がもっとも愛する作家はジェイムズ・エルロイでありつづけています。 仕事として担当したのは『ビッグ・ノーウェア』文庫化、『ホワイト・ジャズ』文庫化から。愛が嵩じて《暗黒のLA四部作 裏面史年表》をつくってしまったほどです。イチから担当した新刊は『わが母なる暗黒』でした。 『アンダーワールドUSA』は――賛否もあるようですが――『アメリカン・タブロイド』から続く政治=犯罪のドラマを作品の3分の2ほどで終わらせ、その巨大なドラマを後半3分の1で美しく閉じた作品だと思っています。それゆえ、第四部以
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