北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が国連安保理決議を無視して推し進めている核・ミサイル開発が進むにつれ、武力衝突や全面戦争勃発への懸念が高まっています。最高指導者の金正恩氏の指揮のもと開発を進めている大陸間弾道ミサイルは、アメリカ本土まで到達可能な性能を持っていることが確実視されています。これにより、北朝鮮に対する予防的先制攻撃論が米国内でくすぶっており、トランプ大統領がどのように対処していくのか、予断を許さない状況となっているのはご周知のとおりです。このような状況に関して、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科で教鞭を執る李鍾元(リー・ジョンウォン)教授に神戸までお越しいただき見解を語っていただきました。 現実的かつ冷静な対応が求められる 冷静に考えると、朝鮮半島での本格的な戦闘は取り得ない選択だと思う。構造的には戦争は非常に起きづらいという状況である。ただし、とりわけ今年に入ってから朝鮮半島