工業化の時代は、「機能」が価値を保証してくれた。しかし今はそうではない。インフラが整いすぎた故に、それは力を失う。 テレビが有るか無いかでは1と0の差だし、それが白黒かカラーかでも違うだろう。しかし、現在テレビの最新機種がどんなもので、どれくらい画質や性能が向上しているのかは、それほど多くの人の感心事にはならない。最新のiPhoneとその前のバージョンに、それほど決定的な違いがあるわけではない。 PCやスマホが必須になってしまったが故に、それを「持っているかどうか」は重要なことではなくなる。「これが欲しい」とか「これを持っていればすごい」ではなく、「無いと困る」以上のものではない。 相対的にデザインの価値なんかはぐんぐん上がっている。「機能」が主な感心事だった時代の人がデザインを軽視したりする話を聞くと、ネットのみなさんは怒るよね。 価値がはっきりしていた「機能」の代わりに、持っている価値