2013/4/30収録 『BEATLESS』(角川書店)、『虚構内存在』(作品社)刊行記念 長谷敏司(作家)×藤田直哉(SF評論) キャラクターや、計算機などと、われわれはどう共存するのか? 「ベストSF2012」にて第三位に選ばれた傑作SF『BEATLESS』(角川書店)において、長谷敏司は、人間の"かたち"をしており、人間を"アナログハック"できる超高度AIとその共存の問題点と可能性を具体的に模索し、描いた。一方、新人評論家の藤田直哉は、その初の単著『虚構内存在』において、筒井康隆を徹底的に論じることでその〈虚構内存在〉という概念を磨き上げ、その可能性を現在に問い、〈虚構内存在との共同存在〉を提案する。 人間は、進化して自分たちすら超えていく"モノ"をも含みこんだ概念として捉えなおすべきであると提案する『BEATLESS』と、虚構内存在との共同存在の倫理を構築しようとする『虚