東京都の石原慎太郎知事(80)の電撃辞職表明を受け、知事の強いリーダーシップの下で進められた「独自施策」の行方に注目が集まっている。 新銀行東京、尖閣諸島購入、築地市場移転――。石原氏の強烈な個性を反映した施策の後始末は誰がするのか。都幹部は12月に行われる予定の都知事選の行方をかたずをのんで見守っている。 ◆基金“塩漬け” 沖縄県の尖閣諸島購入・活用を名目として、全国から集めた寄付金は、同諸島が国有化された9月以降も、増え続けている。総額は25日現在で約14億7800万円。石原氏は「自民党中心の新しい政権ができた後、尖閣諸島に船だまりなどを整備するために使ってもらう」と繰り返し強調してきたが、使い道は定まっていない。 都の担当者は「将来的に誰に託し、どのような形で活用してもらうかは全く決まっていない」と困惑の表情。年度をまたぐと、会計処理上、都の収入に組み込まざるを得ないため、あえて使わ