1960年代から70年代にかけて英国に存在したスラム街の実態を浮き彫りにした写真が初めて公開された。 これは戦前でもなく戦中でもなく、約40年前の戦後しばらくしてからのものである。日本が高度成長期に入った時代である。 当時英国に巣食う貧困の窮状を明るみ出すために写真家のニック・ヘッジズは、、バーミンガム、マンチェスター、リーズ、ロンドンのスラム街を3年かけて巡り、その様子を撮影した。 その様子はこちらのサイトから見ることができる。 湿っぽい寝室で、カビの生えた壁紙に一番下の子供をかかえて立っているのは、ミセス・M。彼女の本名を知っているものは誰もいない。警戒しながらカメラを見つめている。 他の3人の子供(男の子が2人と女の子が1人)は、ボロボロのレインコートを着て、身を寄せ合うにしている。ガタガタの金属が飛び出しているベッドに直に寝なくてもいいように、ズブ濡れの2つのクッションが置いてある