ポール・クルーグマン「ピケティ・パニック」---格差問題の言及者に「マルクス主義」のレッテルを貼る保守派はこれにまっとうに対抗できるのか? 『現代ビジネスブ レイブグローバルマガジン』---「ニューヨークタイムズ・セレクション」より フランスの経済学者トマ・ピケティの近著『21世紀の資本論』は、正真正銘の一大現象だ。これまでもベストセラーになった経済書はあったが、ピケティ氏の貢献は他のベスセラーの経済書とは一線を画す、議論の根本を覆すような本格的なものと言える。そして保守派の人々は、すっかり怯えている。 そのため、アメリカン・エンタープライズ研究所のジェームス・ペトクーカスは「ナショナル・レビュー」誌の中で、ピケティ氏の理論をこのままにしておけば「学者の間に広がり、将来、すべての政策上の論争で繰り広げられる政治的な経済情勢を塗り替えることになる」ので論破しなければならないと警告している。
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