ギリシャがユーロ圏を離脱すること を決めた場合、その撤退作戦の実行時間は46時間しかない。米国でニュ ーヨーク市場が閉まってからニュージーランドのウェリントン市場が開 くまでの流れを事前に検証してみよう。 この2日弱の間に、ギリシャ政府は社会の混乱を抑え、場合によっ てはソブリン債でデフォルト(債務不履行)宣言し、新通貨を計画して 銀行を支え、資本流出を阻止するとともに、救済が断ち切られた後の支 払い資金手当てを模索しなければならない。財政を管理できず2010年以 降2回の救済を必要とした国の、しかも誕生したばかりの新政権の手に 負える仕事ではなさそうだ。 今月6日の総選挙後に政権を作れなかったギリシャは6月17日の再 選挙に向け準備している。英ランカスター大学のアリストトゥル・カリ ス教授によれば「救済か反救済かの選挙」だ。 この選挙で反救済・反緊縮の新政権ができれば直ちに、ユーロ離脱