サービス業にとって、品質の均一化と顧客満足度の向上は永遠のテーマだ。大多数の顧客から合格点をもらうことができるが、100%の顧客から100点満点をもらうことは絶対にできない。なぜなら顧客1人ひとりは人間であり、それぞれに望むサービスが異なり、それに応対する側も人間であり、サービスに対する考えがことなるからだ。 そこでチェーン店では接客マニュアルを作り、サービス品質の均一化を図る。しかしページに限りがあるマニュアルは、一般的な事例への応対のみで、言うなれば最低限の品質を保持するためのもの。飲食店や販売店など、接客サービスは付加価値という場合は、マニュアルで大多数の顧客を満足させられるだろう。 しかし顧客をおもてなしすること自体がサービスという業種では、マニュアルどおりには進まない。その最たる例が客室乗務員(CA)だ。CAは旅客1人ひとりの秘書のような存在でもある。 通常の秘書は、相手の個性や