「バーバリーのライセンス契約について1つの結果が出たので、説明させていただきます」――。5月19日、東京・青山の自社ビルで開いた記者会見の場で、三陽商会の杉浦昌彦社長は、固く閉ざしていた口をついに開いた。 三陽商会が企画・販売をする「バーバリーロンドン」は、2015年春夏シーズンを最後に、事業を終了する。また、派生ブランドの「バーバリー・ブルーレーベル」、「バーバリー・ブラックレーベル」についても、2015年秋冬シーズン以降、バーバリーのブランド名を外した「ブラックレーベル」「ブルーレーベル」として、英国のバーバリー本社と3年の契約でライセンス契約を結ぶ運びとなった。 事実上、「バーバリー」を冠するブランドは2015年7月以降、英バーバリー本社が日本法人を通じて直営展開するのみとなる。 英本社がこだわった路線 戦後、レインコートの製造・販売から名門アパレルメーカーとして成長を遂げた三陽商会