ほかの携帯電話会社から乗り換えてくる利用者に何万円もの現金を配るキャッシュバック。この春はかつてないほど金額がつり上がったと思ったら、突然なくなった。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯大手3社が足並みをそろえてやめた背景には、監督官庁である総務省からの「指導」があった。総務省の幹部の一人は3月、携帯3社の渉外担当者に個別にやんわりとキャッシュバックの自制を求めた。「委員の先生方がああいう風におっしゃってますんで……」。各社の担当者は「そういう声があるのはわかっています。鋭意検討しています」と応じた。