システム開発において発注者責任の自覚やその能力が無く、丸投げしかできないにもかかわらず、お客様は神様であることを信じて疑わず、買い叩くことだけに血道を上げる。しかも開発プロジェクトの最中に要件はどんどん膨らむが、追加料金は出さないし、納期厳守も要求。当然プロジェクトは破綻を来すが、その責任の全てをITベンダーに押し付ける。 こんな危ない客がいたら、ITベンダーはその開発案件を取りに行くだろうか。普通はスルーだ。諸般の事情で商談に参加しなくていけなくなったとしても、“法外な”高値を提示するなどして、間違っても受注しないように努力するだろう。そもそも今どき、そんなとんでもない客がいるのか。それが、いるのである。官公庁をはじめとする公共機関だ。 公共機関だとすると、冒頭に書いた客としての振る舞いは、その多くが「とんでもない」ではなく正当な行為となる。公共系システムは国民・住民からの税金などで作る