厳戒態勢が続くエボラ最大の被害国の一つ、アフリカ西部のシエラレオネを現地取材した。エボラ被害はなぜここまで拡大したのか。世界報道写真賞を受賞した写真とともに、5回シリーズで検証する。 ■第2回 秘密集団を止められるのは首長だけ ■第3回 「伝統の埋葬」が蔓延を助長した ■第4回 「エボラ孤児」1万人の行方 シエラレオネの首都フリータウンのクルーベイ地区は、12月にエボラ出血熱の高汚染地域となった。(Photograph by Pete Muller, Prime for National Geographic) さびたブリキ屋根の小屋が、遠くに見える海まで延々と続いていく。 ここはアフリカ西部の国シエラレオネ。首都フリータウンのスラム街クルーベイでは、粗末な家々のすき間で、人々は炊事・洗濯をし、用を足し、ラジオやエンジンを修理する。 「Ebola: No Touch Am」(エボラ:触るな