9月4日、支配地域を急速に広げてきたイスラム国は、シリア北東部ラッカで「カリフ国家(預言者ムハンマドの後継者が指導する国家)」の実例を示そうとしているようだ。ラッカ近郊で8月撮影(2014年 ロイター) [ベイルート 4日 ロイター] - シリア北東部の砂の平原にある町々では、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」が、市民生活に深く入り込んでいる。頭部切断などの残虐行為で恐れられる同組織だが、こうした場所では電気や水の供給のほか、銀行や学校、裁判所、礼拝所、パン屋に至るまでが彼らの手によって動いている。 過去数カ月、シリアとイラクで支配地域を急速に広げてきたイスラム国。メディアでは、戦地での情け容赦ない行動や、厳格なイスラム法を強制する姿勢などが大きく扱われている。一方、現地住民らは、勢力拡大の大きな要因は、効率的で時として極めて現実的でもある統治能力にこそあると語る。 そうしたイス
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