■BL摘発に見る中国家族観の社会主義回帰■ ボーイズラブ(BL)小説がネットから削除され、作者が警察に呼び出される。時には逮捕され有罪判決を受けることもある。日本でも話題となった中国のBL規制だが、その背後には「社会主義への回帰」という大きな流れがある。 *画像は中国のBL小説サイト・耽美中文網。 ■中国のBL小説人気 2014年7月2日、全国ポルノ違法出版物取り締まり弁公室はポルノ小説摘発など29件の事例を発表した( 財新網)。チャットグループでのポルノ情報のやりとりなどもあげられているが、メインのターゲットは小説サイトだ。大手IT企業が運営する小説サイトから狭いジャンルの愛好家が集う中小サイトまで摘発を受けている。また数年前にはBL小説の作者が有罪判決を受けたこともある。 中国では有料小説サイトが人気で、ネットサービスの中でも根強い人気を誇る大ジャンルを形成している。数十万人のネット小