※この調査についての詳細は、2015年12月30日発売の『ナショナル ジオグラフィック日本版』2016年1月号で海氷の最新状況を伝える図解や写真を含めて詳しく紹介します。 1月に北極海の氷盤を目指し、6月までここで調査を行う予定だった海洋調査船ランスだが、強い風によって船は南へ流され、氷盤はひび割れてしまった。(Photograph by Nick Cobbing, National Geographic) 物珍しそうに近づいてきたホッキョクグマを照明弾で追い払う。外気温はマイナス40℃まで急落し、あまりの寒さにケーブルが切れて電気機器が作動しなくなってしまった。6週間続いた暗闇の後、凍てついた北極海にようやくわずかながらも昼の明かりが戻ってきた。 北極の海氷の動きを調査するなら、流れに任せて一緒に漂流するとよい。科学者らは6カ月間の予定で、ノルウェー極地研究所(NPI)の海洋調査船ランス