延長戦にもつれ込んだ熱戦を1―0で制したドイツの優勝で幕を閉じたサッカー・ワールドカップのブラジル大会。ドイツやオランダなどの強豪が華麗なプレーでファンを魅了した一方、日本は1勝も挙げることなく、グループリーグで姿を消した。 大きな期待を集めていたチームのどこに問題があったのか。日本経済新聞論説委員などを歴任したベテランジャーナリストが、サッカー関係者への取材を基に、惨敗の“真因”を探った。 サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会が終わった。 日本時間14日の早朝に行われた決勝戦は、ドイツ―アルゼンチンの壮絶な闘いとなり、延長戦の末、ドイツが1―0で勝利し、5週間の全日程を終えた。優勝したドイツは今後4年間、覇者として世界中で数十億人に達すると言われるサッカープレーヤーの頂点に君臨する。この世界最大の競技会特有の栄誉に加え、今年の大会は、サッカーという競技の中身にとっても歴史に残る転