■レメディは、ほぼ「ただの水」。目下、科学的な根拠なし日本でも実践されている代替療法ホメオパシーは、ヨーロッパが発祥。ここスイスでも、イギリスやドイツなどのヨーロッパ諸国のようにホメオパシーの人気は高い。西洋医学の薬よりもレメディの方が効いたという経験がある人たちが少なくないからだ。 「レメディ」と呼ばれるホメオパシー薬は、植物や鉱物などを水で何度も希釈した物質だ。たとえば、負傷や筋肉痛などに効くといわれる「アーニカ」というレメディは、キク科の多年草の植物アーニカを希釈した液体だ。この液体を直径数ミリメートルの極小の砂糖玉にしたり、液体だけを小瓶に詰めたりしている。 ほかにも、これらの希釈した液体を数種類混ぜたり、ほかの成分と混ぜて、クリームやスプレーにしたものもホメオパシー系の薬として扱っている。 レメディは成分的にはほぼ「ただの水」だ。しかもこの「ただの水」は数千種あり、その人の症状に