新潟大学の宮崎謙一名誉教授を中心とした日本・中国・ポーランド・米国の国際研究チームは、音楽専攻学生を対象とした絶対音感と相対音感の国際比較研究を行い、日本の学生は絶対音感の能力が優れている反面、相対音感の能力が弱いことを明らかにした。 本研究では、日本・中国・ポーランド・ドイツ・米国の音楽専攻学生1,000人余りを対象に、絶対音感テストと相対音感テストを行った。その結果、音楽大学で正確な絶対音感を持つ学生の割合は、日本では6割近くいたが、他の国々ではずっと少なく、中国では1/4、ポーランドでは1割程度だった。一方、同じ音楽大学で正確な相対音感を持つ学生の割合は、中国では1/4、ポーランドでは7割を超えていたが、日本では1割にも達しなかった。 この結果から、日本の音楽学生が絶対音感は優れているが相対音感が弱いこと、逆に欧米の音楽学生では絶対音感はほとんどないが、相対音感が優れていることがわか