予防時報30 放射能汚染を越えて 000 号記念編集委員会座談会 2011 年3月 11 日に発生した東 日本大震災では、原子力発電所か ら放射性物質が流出する事故が発 生し、原子力発電の安全性とエネ ルギーの問題として、日本のみな らず世界中で議論となった。 一方、この事故の被災地では、 除染を始めとする対策が進まず、 同時に風評被害や被災者差別など も問題になっている。 そこで、被災地の復興に向けて 何をすべきで、何ができるか、被 災地の現状に詳しい専門家に、将 来を見据えた議論をお願いした。 (小出) (座談会開催日:2011 年9月 26 日) 放射能関係とのかかわり 司会(小出) まず、本日のテー マとのかかわりについて、自己紹 介を兼ねて一言お願いします。 私は、東京大学の水産学科で、 ビキニ環礁の核実験に由来する放 射性物質の生物濃縮について学び ました。その後