マンガ喫茶におびえる人に出会った。とにかくマンガ喫茶が怖いらしい。意外すぎる発想で面白かった。マンガ喫茶が「怖い」と表現されることあるか? 私にとっちゃ、マンガ喫茶はむしろ楽園なんだが。もしかして「まんじゅう怖い」みたいなことか? 「じゃあ料金出すから行こうよ」と提案すると、こちらがだまされるパターンか? そういうことでもないらしい。本当に純粋に、ただただマンガ喫茶が怖いという。 具体的に話を聞いた。第一に、その人は閉所恐怖症である。四方を壁に囲まれた狭い空間にいると恐怖に支配される。なるべく開けた場所にいたい。自分の家でも部屋のドアを完全に閉めない。閉じこめられることに異常な恐怖感があるのだという。 第二に、その人はマンガにまったく興味がない。マンガと何の接点もない人生を送ってきた。ワンピースもドラゴンボールも進撃の巨人も読んだことはない。当然、マンガ喫茶に行ったこともない。しかし常識と