「口裂け女」の噂は、1979年の大流行によって初めて日本全国へ広まった……そんな”定説”のマスクをはがし、オカルト探偵が「これでも……?」とデータを見せつける。1978年に埼玉で出現した「口の裂けた女」が報じられていた資料を発見したのだ! ムー本誌に先駆け、前振り・速報記事をお届けする。 文=吉田悠軌 #オカルト探偵 1979年1月22日「名古屋タイムズ」「……わたし、きれい?」 宵闇に子どもを待ちぶせ、そう問いかけてくるトレンチコートの大女。マスクをはずせば、耳まで裂けた大きな口。鎌かハサミか包丁を手に、ものすごい俊足で追いかけてくる、ポマードが苦手でべっこう飴が好きな……日本の都市伝説・現代妖怪の代表選手。 「口裂け女」の名前を知らない人はいないだろう。 彼女についての噂は、1979年前半に日本全国で大流行し、メディアも大きくとりあげる社会現象となった。 どのように噂が発生・流行したの